ニャゴめし酒場

田舎のアマチュア写真家のたわごと

石見神楽カレンダー4月(2021) 演目「四神」

4月だからというわけではないだろうけどカレンダーの4月は四神、よじんと読む

東西南北四人の舞い手が四方四角を清め、神楽殿に神々を勧請する清めの儀式舞い

堅苦しい言い方だけど勧請(かんじょう)とは仏教用語で、神仏様は見えないけど常にどこかに居られて自分たちを守って導いてくださる存在、・・・みたいな

で、それを心から強くお願いするみたいな、、の意味

あんまり書くと宗教的に思えてしまうので控えるけど、個人的に自分はあらゆる神に守られてて常に見られてて、悪どい考えを持たないように、いい意味で見張ってくれてる存在と思ってる

で、神楽を舞う方々は神と繋がるように我々を代表して感謝の意とかを伝えてくれてる

そもそも(特に)石見の神楽はその昔、舞い手は神職に就く者が務めていたけど、法律だか何だかにより舞うのを禁止された

それにより神楽を舞うことが農民に伝えられて、演出が派手になったり団体同士で競うようになってスモークや火花を用いるようになって今の形にいい進化を遂げた

神を楽しませると書いて『神楽』だ

似た意味合いを持つものに松江のホーランエンヤがある、2019にあったなぁ、、もうそんなになるのか、あの時船の上で踊ってたのも神様が退屈しないために見せて御もてなす意味がある

神楽やら祭りやらは神聖な意味合いを含んだものがほとんどだと思う

なので過疎地だったりしても祭りは行われるし、絶やしてはいけないものだ

そう思っていても現代からそのようなものが消えていくと悲しい、、悲しいかなぁ…

ところでこの神楽、四神はネットにデータがあまり載ってない、けど神楽団体にとっては重要な演目だ、演目っていうと安っぽく感じるけどこれに関しては儀式舞い

誰もが凝った演出のものに目が行きやすいけど、儀式舞いも素晴らしい、、儀式と言っても静かなものではなかったりするので魅力がある

 

この舞は儀式神楽の一つで、その名の通り4人の舞手が左手に御幣、右手に鈴を持って舞う。この神楽は塩祓いと同じ意味を持ち、四季の神々をお迎えするために舞われる。奏楽も舞手も四季の歌をうたいながら舞う。 と、益田の中で好きな団体久城社中の演目紹介にある、動画で舞ってるのは浜田の宇野保存会だけど

登場人物は舞い人4人

歌「津の国の和田の岬に時雨(しぐれ)来て 笠持ちながら濡るるよしもがな」

訳 津の国とは現在の大阪府北中部の大半と兵庫県南東部にあたる

  和田の岬とは、兵庫県の輪田の岬のこと

  和田の岬に時雨が来ればいい、傘を持ちながら濡れてみたいものだなぁ、の意

  よしもがなとは、手立てがあればいいという意味  訳は校訂 石見神楽台本を参照

とても美しい光景が目に浮かぶ歌で、舞いも所作も美しい、儀式舞いは奥が深いものだし、いろいろ調べたり学ぶと為になりますね

神楽演目を紹介してるといい影響を吸収できるし、神とか仏とかが身近に感じられて己を律せねばという心境になる、、、不思議