島根県の西部、石見地方では石見神楽が盛ん
神楽は主に神社で奉納され、地元の熱心な人々が集う
特に石見の神社では、誰もが石見特有のアップテンポな神楽が大好きで人の密集度も高い
ところが、今回のコロナの影響でイベントは自粛され、舞う側も見る側も若干のストレスを感じている(石見神楽は神事だけどちょっとしたエンターテインメント)
自分だって、ユーチューブにアップされる石見の神楽の更新がなくてしょんぼりしている
そこで各団体は、疫病退散がテーマになる演目「鍾馗」(しょうき)の舞いを無観客でSNS等で配信したり、それらしい画像をアップしてる
気持ちがわからない人も多いでしょうが、石見神楽で鍾馗を舞う人たち、自分も含め見たいと思う人たちの思い、が重なった結果がそこにあると思う
「鍾馗」は むかし唐の玄宗(げんそう)皇帝が病床に臥していました。 この時、夢の中に1人の神が現われ、鬼を退治しました。皇帝が夢からさめると急に病が癒えたので、画人を呼んでその神の像を描かせると、長く豊かな髭を蓄え、中国の官人の衣裳を着て剣を持ち、大きな眼で何かを睨みつけている姿は「鍾馗」(しょうき)であると明らかに。この演目は能楽「鍾馗」「皇帝」の物語と、須佐之男命(すさのおのみこと)と蘇民将来との「茅の輪」(ちのわ)の故事が合体したものと考えられています (なつかしの国石見HPより)
鍾馗はスサノオが唐の国に渡った時、唐の「鍾馗大神」の名を名のったとも記されてて、諸説、というか、2~3説で説明できると自分は思う(あいまいな物語ではない)
この度、自分が強く応援している「西村神楽社中」(浜田市)が3/27にFBで生動画を配信
そのダイジェスト版が島根の浜田のサイト「なつかしの国石見」で公開された
「鍾馗」という演目はどの社中も、最上級の豪華な衣装で舞うのも見どころ
3分9秒程と短いのでぜひご覧あれ
でもこれだけでは語れない
前回もブログで書いたけど疫神である鬼は、こんなセリフを残してる
「数多の眷族を引き連れて、村々国々を駆けまわり、かまどに押し入って、幼きものは噛みひしぎ、老いたるものは踏み殺し、また血気盛んなるものと見るならば、五臓六腑に分け入って、肝のたばねを食いちぎり、民を悩まし、この国を、魔国となさいでおくものか」
今のコロナ的に訳すと 疫神「最強のウイルスを持って各世界にまき散らし、どんな所にも侵入し、幼いものや老人は簡単に殺し、若い者でも体内に入り込み内側から感染させ、国民や国を困らせ、魔界にしてやる」
というニュアンス
この、魔界にされないようにさせるのは、国か、医療か、人々のモラルか、他の何かか・・・
「鍾馗」では、疫神は鍾馗の持つ茅の輪と十束の剣で退治されたけど 今、現在進行形で、決着のつかない様子を誰が治めるのだろう
まだ感染者が確認されていない島根で、少しビクつきながら書いている
けどまぁ、明日は桜でも見に行こうと気楽ではないけど思う