ニャゴめし酒場

田舎のアマチュア写真家のたわごと

ハクチと出会って2周年記念

あの日は2日間雪が降り積もり、3か目には昼間に太陽が出たので、翌日には雪が解けるんじゃないかどうかの瀬戸際みたいな日だった

14年一緒に暮らした愛猫は部屋で深く眠ってて、こんな寒い冬で雪の日には中にいてくれて安心、なんて思ってくつろいでた

ところが突然パタッと起き上がりドアの前に立ち、外に出たい合図を送ってきた

(もともと室内外出入り自由の猫だったので悪天候ではない日には出てた、元ノラだし、田舎だし)

何で?今冬だよ、雪が凄いよと説得しても、出たい一心で揺るがない

1匹で出て危ない目に合うといけないので、だったら一緒に付いて行くわと説き伏せ、理解した猫が先導になり歩みを進めた

2階の部屋から降り庭を回り生活道路に出て20メートル、猫が立ち止まった場所は部屋から見下ろせる真後ろの家の駐車場だった

え、ええぇぇぇ?ここ?何で?どうしたの?と行き先が案外近くて拍子抜けして猫に問った

猫はただ真っすぐ前を凝視、自分も習って見ると思わず声が出た

「きゃぁわいいぃ💖」

視線先にいたのはまだ生後2か月くらいの赤ちゃん猫、でも瞬時に母猫は?の疑問

「お母さんどこ行ったの?」と赤ちゃん猫に問うとこっちを認識し、どうも初めて人間に声を掛けられたのか?瞬時に一目散に逃げて行った

田舎町の夜の出来事なので生活道路は車も人の行き交いもなく、何かと安全なのでこの子もどうにかやり過ごせる

そしてその一瞬から日々は経ちいつしか、どこのどのノラ猫が産んだかも知れない子猫のことなんて全く気に掛けなくなった

ただ、鼻筋の模様がハクビシンみたいだなぁ、という強烈な記憶は片隅に残ってた

 

ずっと忘れてた、あの子猫の存在なんてず~っと忘れてた頃・・・

同年の7月に14年間一緒に暮らした愛猫がいなくなってしまった

できる限りの手段を尽くし方々探してる捜索中に、思いがけず鼻筋が白い猫に出くわした

あれっ?どこかで見覚えが・・・でもどこだっけ???の疑問

愛猫捜索と並行して、その猫を気にし掛けつつ、いつ帰るかも分からぬ愛猫の残されたエサを外に置くことにした

始めは一向になくならなくて、この町にはノラ猫1匹いないのか?と憤り捨てるのも心苦しかった

けれど1週間経つと置きエサが減るようになり、これを食べてる猫がどの子かをつきとめたくなった

最終的にそんなことも愛猫捜索中に安易に判明することになる

あの冬の日の鼻筋が白い猫の成長した姿、…キミだったのかぁぁ?

捜索中だった愛猫が取り持ってくれたのかなぁ・・・この子はあの時の、あの赤ちゃん猫と同じだ、成長したんだなと感心し縁を感じた

その後、その猫は朝夕ご飯を食べに来るようになり今に至る

奇跡的に思いがけなく出会ってしまった猫、

最終的に愛猫は見つけ出すことができなかった、

けれどいろんな奇遇により愛猫が巡り合わせてくれた、

たまたま初対面がハクビシン似だったことから印象に残ってた

こんなことも遅かれ早かれ何もかもが運命、だったのかもしれない

最初は名前を「ハクビ」って付けてたけど、害獣を連想するので「ハクチ」に改名

今は鳴きもしない懐きもしないハクチを手懐けてる最中、今日で出会って2年目になる

まだ触らせてもくれないくせにご飯は食べる、自分の名前がハクチだとは認識してて呼ぶと寄ってくる

野良の世界ではいとも簡単に妊娠するって聞いて、たぶんメスだろうけど妊娠しない、実はオス?

2年経ったのに多くを知れなくて気持ちは平行線で少しカニャしい😿

キミが住処にしてる場所も知ってるけど干渉はしない、そっちから歩み寄ってくれるまで待つよ、けどもう2年だよ、悪天候の日には心配だけが募る