ニャゴめし酒場

田舎のアマチュア写真家のたわごと

温泉湯豆腐が好き

初夏も近いこんな時期だけど、温泉湯豆腐が大好きだ

というか、さすがに5月になってからは暑いので、先週10日に今季の食べおさめをすることとなった

温泉湯豆腐とは、「日本三大美肌の湯として知られる九州の名湯、嬉野温泉の名物で、調理水を用いて湯豆腐にすることにより豆腐が溶け出し、汁が白濁してやわやわと淡雪のような優しい食感が楽しめます」と嬉野のサイトに記載されてる

嬉野温泉佐賀県に位置し、ちなみに日本三大美肌の湯は、我が島根県仁多郡の奥出雲地方にある斐乃上温泉もその一つ、仁多米が有名な所

温泉湯豆腐は弱アルカリ性の水で湯豆腐にすると、豆腐が溶けて汁は白濁するという仕組み

だけど我が家に温泉水が湧いている訳もなく、どうやって豆腐を溶かすのかというと、食用の重曹(タンサン)の粉が秘訣

ここから詳しく画像付きで説明したい、こんな時期に今さらだが、自分の覚え書きとして

今回は一人鍋で、500グラムの四角い豆腐が3分の2入る大きさ

用意するのは鍋と豆腐、出汁(我が家はカツオと昆布の顆粒の合わせ)、そして重要な重曹

これが食用重曹(タンサン) タケノコの灰汁を抜く際に使ったり、ふくらし粉(ベーキングパウダー)としても使える

スーパーで2袋入って100~120円ほど

四角い豆腐の3分の2を8等分にして鍋に入れる、鍋の大きさからしてこれ以上は入らないし、それ以上1人で食べられない

豆腐1個分の大きさは大きすぎず小さすぎず、大きくて4センチ角くらいがベスト

豆腐一丁で重曹が小さじ2分の1←ここが肝心(少ないと溶けないし多いと嫌な塩味が出る)

出汁も同量かまたは入れなくてもいい、欠けてしまった豆腐も入れるがよい

水は豆腐が完全に隠れるくらい、隠れないと溶け方が均一にならない

例えば4人分で普通の鍋の大きさで作る際は、豆腐、重曹、水の量を調節、水が多いと薄い味になってしまって惜しい仕上がりになる

強火にかけるとアワアワしてくるので、すぐ弱火にして淵からあふれそうならアワアワを中心に寄せつつ溶けるのを待つ

ここからは目が離せない、アワアワの出方に注意しながら火加減を見る

ここで汁の味見、ちょっと塩味があるな、という程度が丁度いい、ちょっとの塩味ね

じっくり待つ、ずっとアワアワで油断するとあふれるので、たまにスプーン等でかき回す

8~10分ぐらい、ここまでくると豆腐の角が取れて、豆腐が鍋の中で回転するようになるので待つのも楽しい

豆腐の表面が重曹のアワアワのおかげでクレーターのようにボコボコし、汁は白濁

この汁もおいしいほうがいいので、どうせなら120~130円くらいのいい豆腐を選ぶといい

6~7、80円の安いやつじゃなく、120~130円くらいの、 180円くらいまでするやつは上等すぎて逆に溶けにくかったりする

木綿か絹かは自由だけど、自分はこれまで生きてきて旨い絹に出会ったことがないので木綿派

ここからはどこまで溶かすのか、好みで

小口葱、ポン酢、特にゆずポンは温泉湯豆腐の味を引き立てる あと、自分にとってごま油は外せない、好みで一味、寒い時期には熱くなれる

人によってはゴマダレだったりトッピングに酒盗や塩辛を乗せるようだ

皿に豆腐2個と白濁した豆腐汁も入れて食すと、旨い!

もうそれしか言えない、溶けた豆腐が旨いのでポン酢はほんの少し入れるだけでOK

普通の湯豆腐より温泉湯豆腐の方がハフハフ熱くて、木綿がまるで絹に変わったようなトゥルリンな食感も堪能できる

あぁもう書いてるだけで、食べたくなってきたぁ、どうしよう・・・

2~3個を食べ、薬味や汁も飲み干す間に鍋に変化が

表面がほんの少し冷めただけで、極薄の湯葉が…

これを無事に引き上げることは困難なので、豆腐の上に乗せて次の豆腐を楽しむ

豆腐の上にも湯葉が貼り付いてる

これがあるから温泉湯豆腐はやめられない、寒い時期には週に2回食べるほど好きだ、毎日でもいい

この現象を自分の中では「湯葉まる」と名付けている(「深まる」に近い感覚?)

豆腐を全部食べたら、お楽しみなのは次のオジヤだ

美味しい豆腐汁が出た汁にご飯を入れ煮ると、きめ細やかなアワアワでクリーミー

土鍋にこびりついた焦げを洗うのは大変だけど、温泉湯豆腐はやめられない

土鍋じゃなくてもテフロンやマーブルコートの鍋や、きれいなフライパンでも作れるけど、浅いタイプは吹きこぼれに注意

その際は湯葉というか鍋の内側に乾燥湯葉ができるので不思議

とどめに卵、ピザ用チーズ、最近ハマっている地元の藻塩を少しIN(すでに塩味があるので塩分に注意)

軽く混ぜて、ネギ、ここでもごま油、好みで一味をトッピングすると最高な旨さ

美味しい豆腐を余すとこなく堪能できて、辛く寒い時期にも幸せでホットになれる一品

豆腐は焼酎お湯割りと、オジヤはシメとして、途中の極薄湯葉も貴重で美味しいこと

野菜や肉類は豆腐が終わってから投入することもできる、自分はしないが

野菜はすぐに火の通るものを選び、肉も薄切りとかしゃぶしゃぶ用などを

自分は豆腐と湯葉とオジヤがあればいいので、豆腐のみを楽しむ、鍋も小さいし…

あぁぁ、温泉湯豆腐が美味しく感じられる秋が待ち遠しいなぁ