ニャゴめし酒場

田舎のアマチュア写真家のたわごと

想えば・・・

2007年の6月にシャムチと出会った

当時は猫経ちをして3年目くらいだった、それまでは何年も絶やすことなく家に猫がいた

長い猫飼い人生なのに飼うのをやめてた理由は、死んだりいなくなったりの現実に耐えられなくて、もう同じ過ちはくり返したくないという思いからだった

飼い猫の存在がない期間にも多くのノラやはぐれ猫が自分の前に現れた

その度に、もう飼うのをやめたんだ、別のいいところに行ってくれとお願いして、本心は飼いたくても泣く泣く拒んだ、心ではゴメンねと言って

それでも猫界で猫伝いに聞いたのか我が家には多くの自由猫が驚くほどよくやって来た

傷だらけのボスっぽいオス、やたら人懐こいメス、自分より大きな魚のカレイを銜えて泥棒しようとする子猫、全身が濡れたように体液で濡れた死臭がする猫、とにかくいろんなタイプの猫と遭遇した

そんなことが続いたある日、自分の前に訪れた毛の大半がない性別が不明の猫が現れた

皮膚関連の病気なのか粘着性の何かがくっついて毛ごと剥がれたのか、よく判断できないけど広範囲に毛がない猫、子猫でも立派な成猫でもない、見た目生後10カ月くらいか・・・

顔はかわいい、体はやや痩せている、鳴き声は助けを求めるように悲痛だ、訴えたいことは今までの経験でわかった

このままでは死んでしまうかも…、かも‥‥かも‥‥

そんな状況であっても、自分はもう何も飼わないと誓ったので、他と同様にその子を遠ざけた

ところがその数日後にその子が車に轢かれて死んでしまった

当時は町道から出たら大型トラックなどが行き交う一応は国道が付いてて人間は用心してたものの、どこかの犬猫問わずノラや野生動物が死んでいることはあった

ただこんな田舎の平和な町道の、国道ではなく地区に続く片側1車線の車が早く走れない生活道路の入り口で、というのは過去にはなかった

これが気持ちのどこかに引っかかって自分を責めた、何で保護してやらなかったのだ、何で飼ってやらなかったのか

・・・少なくとも、出会っていて認識し言葉は交わし気にかけた経緯があるので、赤の他人というわけではなかった

自分のせい以外のなにものでもない、、、

それしか思わなかったし思えなかった、そしてひどく自分を責めた

あの時自分が行動していれば‥‥!

次に自分の目の前に現れた猫は、オスだろうがメスだろうが障害があろうが、何があっても飼ってやろう!

次に出ててきた動物は何があっても絶対に飼う!!

、、、ということで決心し、というか3年も我慢してたらどうしようもなく猫が恋しくなったというのが正解

そこに至るまで猫というものを絶ってた時期が何だったのか、思い返せばバカだったな、自分から猫を奪ったら何にも残らないと分かっていたくせに、バカなことをした

そんなわけで、、、、、新たに希望を持たせるように出現した次の子というのがシャムチだった

ある時シャムっぽい毛色で目が青の猫が家の周辺をうろつくようになってた

どんな子であれずっと決めてたしすぐさま飼いたいと思った、シャムっぽいチビなのでシャムチとも名付けた

で、容易に我が家の一員になるだろうそのシャムチは案外手強かった

カリカリをやって餌付けしてもなびかない、1週間経っても懐かない、毎日食わせてもらってたら言うことを聞くもんだが

こっちは愛を持って接してるのに、警戒心が強く足元でも食べようとしない、むき出しってわけではないけどまだ互いの距離があるようだ

そんな毎日が1カ月過ぎた頃、どうやら周囲をオスらしき猫が取り囲むようになった、シャムチはメスだったので目的は一つ

懐かず家に入ることもできないシャムチはターゲットにされてしまった

7月になるとシャムチはまんまと懐妊した、今さらどうしようもないので産んでもらうしかなかった

8月の暑い時期に3匹の赤ちゃん猫をくわえてシャムチは帰還した

産むための産箱や準備は抜かりなく整えてたのに、産んだのはどうやら我が家の隣の蔵がある家、蔵とブロック塀の隙間の人間が通路にしてないような場所だったと後で判明した

6月に出会い、懐かないまま7月に妊娠したようで8月に出産、この期間も猫と人間の距離はさほど縮まなかった

ゆくゆく子猫たちとは離れ、それから3年経ったくらいでようやくシャムチとの距離が狭まった気がすると思えるようになった

さらに月日が経ちホントにようやく近年シャムチが逃げなくなった、近付けば逃げるというのがシャムチだったのに、シャムチももう老猫だ、飼ってから15年、今年の6月で丸16年になるかな

当初、動物病院では推定3~4歳と言われたので、それが正しければ年齢は18~9歳

シャムチも人間も落ち着きが出て丸くなり、お互いを失うと生きていけなくなる気がする

自分には誰かが手助けしてくれるかもしれないけど、シャムチには自分しかいない

老化のせいでシャムチは獲物を捕ることができないし、歯も弱いので固いものは食べられない、猫用のバランスのいい食事が摂れなくなるとことで、健康を害すだろうし生死にも繋がりえない

人間あっての猫、猫の存在あっての自分が成り立っている、何かのつり合いが取れなくなった時が終点になるのかな

あぁ、そんなこと考えたくないな、、終わりなんて、、、、別れなんて、、、、、

最近はますますシャムチがかわいく感じて、こんなに大切で愛おしくて何でも許せる存在ってないなと自覚する、甘やかしてますが悔いは残したくない

シャムチのために稼ぎ、幸せにし、自分もそれを共有する

近い将来、これを世界が分かつ日が来るまで自分は守るべきもののために全力で生きる

 

こんな気分になったのも某サイトのこのページ なぜ猫はかわいいのか?の中の老猫のかわいい理由の記事

これを読むまでもなかったけどな、どの猫もみんなかわいいわ、心の支えだわ✨

お猫様バンザ~イ😺